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Deep-sea musings

Roboticist Gwyneth Packard on the need for ocean exploration today

Ostrander

Fires, floods, and forgotten places

Finding home with author Madeline Ostrander

truck Sustainable Ocean

Harnessing the ocean to power transportation

WHOI scientists are part of a team working to turn seaweed into biofuel

morning catch Sustainable Ocean

Casting a wider net

The future of a time-honored fishing tradition in Vietnam, through the eyes of award-winning photographer Thien Nguyen Noc

gold mines

Gold mining’s toxic legacy

Mercury pollution in Colombia’s Amazon threatens the Indigenous way of life

WHOI senior scientist Dennis McGillicuddy holds a jarred Sargassum sample

How do you solve a problem like Sargassum?

An important yet prolific seaweed with massive blooms worries scientists

shells

Ancient seas, future insights

WHOI scientists study the paleo record to understand how the ocean will look in a warmer climate

the landfall Climate & Weather

Rising tides, resilient spirits

As surrounding seas surge, a coastal village prepares for what lies ahead

Oceanus magazine Vol. 60, No. 1
Oceanus-Covers-2023-sm

and get Oceanus delivered to your door twice a year as well as supporting WHOI's mission to further ocean science.

Our Ocean. Our Planet. Our Future.

WHOI biologist Laela Sayigh attaches a suction-cup hydrophone to a dolphin in Sarasota Bay

Whistle! Chirp! Squeak! What does it mean?

Avatar Alliance Foundation donation helps WHOI researcher decode dolphin communication

We can’t do this alone

For marine chemist Adam Subhas, ocean-climate solutions don’t happen without community

Dickie Edwards in Jaws Ocean Life

Behind the blast

The marine superintendent who blew up Jaws

ID card Ocean Tech

How WHOI helped win World War II

Key innovations that cemented ocean science’s role in national defense

Ghana Ocean & Human Lives

Life at the margins

Scientists investigate the connections between Ghana’s land, air, sea and blue economy through the Ocean Margins Initiative

Elizabeth Spiers How the Ocean Works

Grits, storms, and cosmic patience

As storms stall liftoff, Europa Clipper Mission Team member Elizabeth Spiers patiently awaits the biggest mission of her life

kelp farming Ocean Tech

Seeding the future

New WHOI tech lends a hand to kelp farmers

mROV concept rendering Ocean Tech

New underwater vehicles in development at WHOI

New vehicles will be modeled after WHOI’s iconic remotely operated vehicle, Jason

Ocean Tech

Learning to see through cloudy waters

How MIT-WHOI student Amy Phung is helping robots accomplish dangerous tasks in murky waters

angler fish Ocean Life

A rare black seadevil anglerfish sees the light

A viral video shows a denizen of the ocean’s twilight zone making an unusual trip to the surface

Sabrina Imbler Ocean & Human Lives

From surface to self

A writer’s journey through science and story

Janine Wong current art How the Ocean Works

Unseen Ocean

Artist Janine Wong and scientist Jing He capture the art of currents in “Submesoscale Soup”

Ocean Life

Five marine animals that call shipwrecks home

One man’s sunken ship is another fish’s home? Learn about five species that have evolved to thrive on sunken vessels

Oceanus-Covers

Looking for something specific?
We can help you with that. Check out our extensive conglomeration of ocean information.

zoo
Ocean Life

Deep-sea amphipod name inspired by literary masterpiece

Name pays tribute to Cervantes’ Don Quixote and reinforces themes of sweetness and beauty

COP 29
Climate & Weather

5 Takeaways for the Ocean from the COP29 Climate Conference

Explore the key outcomes from this year’s UN Climate Conference

Mike Singleton Ocean Tech

Go with the flow

Mike Singleton, relief captain, R/V Neil Armstrong describes the intricate dance of navigating ocean currents during scientific expeditions

The Grossmans

A gift for ocean research

Boater and oceanography enthusiast Steven Grossman supports innovative WHOI projects with $10 million donation

chaulk board How the Ocean Works

Nature’s Language

Using applied math (and chalk) to understand the dynamic ocean

buoy Ocean Tech

Navigating new waters

The engineering team at the Ocean Observatories Initiative overcomes the hurdles of deploying the coastal pioneer array at a new site

Gulf Stream ocean currents How the Ocean Works

Ocean in Motion

How the ocean’s complex and chaotic physics defines life on our planet

COP Ocean Life

The case for preserving deep-sea biodiversity

WHOI biologist Annette Govindarajan offers her takeaways from the COP16 UN Convention on Biological Diversity in Colombia

Ocean Life

Saving Tico

A manatee’s odyssey and the role of currents in marine mammal conservation

artechouse
Ocean Life

An immersive twilight zone exhibit

An ARTECHOUSE and WHOI collaboration in Washington, D.C. is transporting visitors to a hidden layer of the ocean

 マグロの話 Ocean & Human Lives

 マグロの話

» English version 福島原発から来た放射性物質が海洋生態系でどのように移動するかを知るには、微小プランクトンの生態を把握することである。しかし、福島原発事故を象徴するようになった巨大生物がいる。太平洋クロマグロである。 太平洋クロマグロは、世界の食卓で珍重される魚のひとつである。最高級すし食材としての魅力を持つクロマグロは、回遊魚でもある。日本とフィリピンの沖合で産卵し、幼魚のうちに4か月かけて太平洋9,600kmを横断し、米国カリフォルニア州沖合の餌の豊富な海域で育つ。数年後、成長して成熟すると、今度は自身が産卵するため太平洋を引き返していく。 海洋生物の放射性物質の取込みとマグロの回遊パターン調査の専門家であるストーニーブルック大学のニコラス・フィッシャー教授とスタンフォード大学ホプキンス海洋研究所の大学院博士課程の学生ダニエル・マディガンは、2011年夏にカリフォルニア沖で水揚げされる若いクロマグロが、福島沖の汚染海域で孵化後の日々を過ごした可能性が高いことを知っていた。それらのクロマグロは、遠く離れた2つの大陸の間で放射性物質を運んだのだろうか。 それを確かめるため、フィッシャーとマディガンは、カリフォルニア州サンディエゴ沖で2011年8月にスポーツフィッシング愛好者が釣り上げたマグロから組織試料を採取し、フィッシャーの研究室で分析した。「分析したクロマグロのすべて(15匹中15匹)で、セシウム134とセシウム137の両方が見つかったのです」。これは福島第一原発事故からの汚染を示すまぎれもない証拠である、とフィッシャーは、東京の「海洋放射能汚染に関する国際シンポジウム」で報告した。 しかし、彼らが測定した放射能レベルは非常に低かった。サンディエゴ沖で釣れたクロマグロは、両方の放射性物質からの総セシウム濃度が1kg当り10ベクレルと、カリウム40の自然放射線濃度をわずか3%上回っただけで、日米政府が定める安全な消費レベルよりははるかに低かった。 回遊するマグロが、取り込んだ全セシウムを太平洋横断中に1日2%失っていたと推定し、さらに、太平洋横断中に冷戦時代の原爆実験の名残であるセシウム137を取り込んでいたと推定して、さかのぼって計算を行い、フィッシャーらは 、マグロは日本近海を出発したころには、体内濃度が測定値より15倍高い1kgあたり約150ベクレルであった可能性が高い、とした。 彼らは、カリフォルニア沖の定住魚であり太平洋を回遊しないキハダマグロからも試料を採取し、クロマグロで測定されたセシウムが海流または大気によって運ばれてきたものだという可能性を否定した。キハダマグロにみられたのはバックグラウンドレベルのセシウム137だけで、半減期の短いセシウム134は見つからなかったからである。 フィッシャーとマディガンが2012年5月下旬に発表したこの結果は、すさまじい反響を呼んだ。フィッシャーは無数のインタビューに応じ、テレビ番組にも出て測定結果を説明した。 人々の根拠のない放射能への不安に対処するため、フィッシャーとフランス人科学者グループは、これらのクロマグロを食べた人が取り込む放射線量(0.008マイクロシーベルト)を算定し、バナナを食べてその自然なカリウムから取り込む放射線量(0.1マイクロシーベルト)、歯科用X線撮影から受ける線量(5マイクロシーベルト)、大陸横断飛行で受ける線量(40マイクロシーベルト)と比較した。「クロマグロについては、放射能より含有水銀の方がむしろ心配です」と彼は言う。 2012年と2013年にクロマグロの放射能を分析するにあたり、フィッシャーは、それらのクロマグロが2011年時点の幼魚とは異なり、汚染水域で1年間は過ごした後であろうこと、そしてそのセシウム濃度がはるかに高まっている可能性があることを認めた。一方で、餌場となった水域のセシウム濃度が比較的低かったために低下した可能性もあるという。マディガン、フィッシャー、そしてゾフィア・バウマン博士による最近の報告によると、2012年にサンディエゴ沖で水揚げされたクロマグロには、2011年のマグロから検出された値の半分未満しか放射性セシウムが含まれておらず、マグロ組織に含まれる放射性セシウム濃度が実際に低下していたことが示された。 しかし、フィッシャーによると、クロマグロだけでなく、サメ、海鳥、アカウミガメなど他の大型回遊生物や渡り鳥の固有の回遊・渡りパターンを追跡する上で、福島原発由来の放射性核種が利用できると考えられる点にある。回遊・渡りパターンのタイミングと経路に対して理解が深まれば、漁場を管理し、絶滅危惧種の保護戦略をより効果的に策定する上で役立つはずである。…

Tale of the Tuna Ocean & Human Lives

Tale of the Tuna

Understanding the movement of Fukushima-derived radioactivity through marine ecosystems may come down to getting a…

海洋生物への影響

海洋生物への影響

» English version 福島の原発事故によって、前代未聞の量の放射能が短期間で海域に流出した。セシウムその他の放射性物質体が断続的に流出することで、海洋生物の食物連鎖はどのように影響を受けたのだろうか。2012年11月の「海洋放射能汚染に関する国際シンポジウム」で、それについての基礎的な資料を提供したのがスコット・ファウラー教授である。彼は、海洋放射線生態学の先駆者として国際原子力機関海洋環境研究所(IAEA-MEL)で30年以上勤務してきた。 食物連鎖は、海洋植物プランクトンから始まる。これは微小な植物であり、その光合成量は陸上の植物全体の光合成量と同程度にもなる。海洋植物プランクトンは周囲の海水から放射性汚染物質を取り込む。そして、植物プランクトンが、より大きな動物プランクトンに摂食され、さらに小型魚類、そしてより大きな生物へと食物連鎖のピラミッドをのぼっていく。それにともない、汚染物質の一部は最終的に海底に堆積するそれら生き物の糞その他からなる「デトリタス粒子」に含まれることになる。デトリタス粒子は堆積物に蓄積し、それに含まれる放射性核種(放射性物質)の一部は、微生物および化学過程を通じて上層の水中へと再び移動する場合もある。 海洋生物にどのくらいの放射能が取り込まれるかには、さまざまな要因がある。もちろん、生物が放射能にさらされる時間の長さは重要である。さらに、生物の大きさと種、関与する放射性核種、水温と塩分、水中の酸素量、生物の成長段階など、多数の要因も重要である。 また、「自然バックグラウンド放射線がもともと海のいたるところにあるのを忘れないことです」と彼は言う。例えば、ポロニウム210とカリウム40は海中で自然発生する放射性核種である。カリウム40は海中に最も豊富に存在する放射性核種であるが、ポロニウム210の方がカリウム40よりも海洋生物内に蓄積しやすい。 「魚類その他の海洋生物が受ける放射線量の大半は、ポロニウムによるものです」。 ファウラーは放射性同位体が海水から海洋生物に吸収されるという第1の経路に関し、1980年代初期の実験において、プルトニウム量には生物の分類群によって非常に大きな差があることを実証した。植物プランクトンは、微小動物プランクトンの約10倍プルトニウムを蓄積し、微小動物プランクトンは、二枚貝の100倍プルトニウムを取り込んでいた。タコとカニのプルトニウム取り込み量は二枚貝の約半分だったが、海底近くに生息する魚類よりも約100倍大きかった また、環境に存在する放射性核種ごとに、各生物で異なる取り込み量が示された、と彼は言う。 放射性同位体が堆積物から海洋生物へ移動する第2の経路は、複雑なものである。ファウラーによると、アメリシウムの取り込み量を測定した実験では、汚染堆積物にさらされた蠕虫は二枚貝より有意に多くの放射性同位体を取り込んだ。ただし、蠕虫も二枚貝も、炭素鉱物を多く含む大西洋の堆積物より、シリカ鉱物を多量に含む太平洋の堆積物からはるかに多くの放射性核種を取り込んだ。 第3の経路である食物は、場合によっては、最も重要な取り込み因子になる。摂取された放射性同位体は消化器を通じて体内に同化されるが、これは体外環境から吸収された場合より、はるかに効率の良い経路である。ファウラーによれば、特に海底近くに生息するヒトデやウニなどの海洋無脊椎動物は、摂取した広範囲な放射性同位体を効率的に吸収する。だが、幸いなことに取り込んだ放射能は排泄され、次第に失われていく。 プランクトンからマグロへ ファウラーの長年の研究仲間であるニコラス・フィッシャー教授は、福島で最も大きく影響をおよぼした同位体に焦点を絞った。フィッシャーはストーニーブルック大学放射性の海洋生物地球化学者で、海洋生物における金属と放射性同位体の行き先を35年間にわたって研究している。その研究対象には放射性廃棄物に伴う放射性核種も含まれている。彼と研究室メンバーは、2011年6月、ウッズホール海洋研究所のシニアサイエンティストである海洋地球化学者ケン・ベッセラー博士が中心となって日本の沖合で行った調査航海に加わった。 試料として採取したプランクトンと魚を分析したところ、一貫してセシウム134とセシウム137が見つかった。福島第一原発事故でセシウムとともに多量に流出した放射性核種であるヨウ素131は、当然のことながら見つからなかった。「ヨウ素131は半減期がわずか8日であるため、事故から2か月後には検出できなくなっていました」とフィッシャーは説明する。…

How Is Fukushima's Fallout Affecting Marine Life? Ocean & Human Lives

How Is Fukushima’s Fallout Affecting Marine Life?

» 日本語版 The Fukushima nuclear disaster delivered an unprecedented amount of radioactivity into the sea…

Radioisotopes in the Ocean Ocean & Human Lives

Radioisotopes in the Ocean

» 日本語版 The release of radioisotopes from the Fukushima Dai-ichi nuclear power plant in March…

ABCs of Radioactivity Ocean & Human Lives

ABCs of Radioactivity

<!– // –> » 日本語版 To the average layperson, “radioactivity” is a harsh and scary…

放射能の基礎知識 Ocean & Human Lives

放射能の基礎知識

» English version 平均的な一般人にとって、「放射能」という言葉には強烈で恐ろしい響きがある。しかし実をいうと、放射性物質は、天然のものも人工のものも私たちの身のまわりにあふれている。そして、特に海洋学者にとっては研究のために重要な道具でもある。海洋学者クローディア・ベナテスネルソン教授は、2012年11月東京で開かれた「海洋放射能汚染に関する国際シンポジウム」の初日発表で、放射能の基礎について概説した。 MIT/WHOI共同プログラムで1999年に博士号を取得し、現在サウスカロライナ大学で海洋科学プログラムのディレクターを務める彼女は、発表の冒頭においてこう説明した。「放射能とは、元素の原子核変化から生じる放射線の自然放射です。私たち放射化学者は、数多くの放射性元素を日頃から利用しています。それらはエネルギー的に不安定な元素であり、不安定さを解消する際に、放射線という形で周囲の環境に余分なエネルギーを放出しています」。 「放射線」には大まかに2つのタイプがある。1)「非電離放射線」は、可視光とマイクロ波を含む。また荷電イオンを生じて原子構造を変化させるほどのエネルギーを持たないため、人の健康に大きな脅威をもたらさない。一方で、2)「電離放射線」は、生体組織の原子構造を変化させる、すなわち細胞を殺し、がんを発生させるおそれがある。そのため、医療用X線や太陽の紫外線には直接さらされないように対策が講じられる。 すべての放射性同位体または放射性核種は、中性子、陽子、電子、または光子などの電離粒子を発して、過剰なエネルギーを失う。その過程で、これらいわゆる親核種は崩壊して、異なる数の陽子と中性子を含んだ娘核種になる。親核種と陽子数が等しい娘核種は、親核種の同位体である。親核種と陽子数が異なる娘核種は親核種と異なる元素であり、化学的性質も異なる。 各変化には固有の半減期がある。放射性同位体の半減期とは、所与の試料に含まれる原子の半分が崩壊するのにかかる時間である。この娘核種は、安定した非放射性元素となる場合もあり、また放射性崩壊系列の別の放射性核種へと崩壊していく場合もある。 たとえば、自然発生するもっとも一般的な放射性核種の1つであるウラン238は、陽子が92個、中性子が146個あり、トリウム234 (陽子90個、中性子144個) に崩壊したのち、プロトアクチニウム234 (陽子91個、中性子143個) に崩壊し、ウラン234 (陽子92個、中性子142個)に崩壊し、トリウム230(陽子90個、中性子140個)に崩壊していく。これら各放射性核種の半減期は、それぞれ44.68億年、24日、1.2分である。そして、これら各元素の反応は化学的に異なる。 「半減期は放射性核種ごとに異なるため、数日から数千年まで様々な時間スケールで起こる多くの海洋過程が進行する時間(速さ)を計る時計として利用できます」と彼女は言う。いわゆる「放射性トレーサー」は、海水の混合速度、地下水が陸から海に流入する速度、そして例えば炭素等の元素が大気中、海中、海底、大陸を循環する速度を解明するうえで役立つ。なお、放射性トレーサーには、海域に何十億年も存在するものもあれば、空間から入射する宇宙線と大気中の気体の相互作用で形成されるものもあり、さらに人間の活動により地球環境にもたらされるものもある。…

日本の三重災害 Ocean & Human Lives

日本の三重災害

» English version 現在「日本の三重災害」として知られている地震、津波、原発事故の苦難の連鎖は、海底の大規模な破壊とともに始まった。 2011年3月11日午後2時46分、東北沖の海底、日本海溝の底でぶつかり合うユーラシアプレートと太平洋プレートにすべりが生じた。ここは世界で最も地震が多発する地帯であり、このようなすべりの発生は珍しいことではない。海底で上の地層が下の地層に対してずり上がる巨大衝上断層は長さ約800kmにもわたり、比較的小さな揺れなら毎年数百回も起こっている。 ただ、そのすべりは通常とは違っていた。のちに東北地方太平洋沖地震と呼ばれることになるこのマグニチュード9.0の揺れは、近代的な記録が残されるようになった1900年頃から起きた世界で5番目に大きな地震である。震源地から320 km も離れていない東京で6分間も揺れが続いた。ようやく揺れが収まったとき、本州は東へ8m移動していた。 地震による陸上の被害は甚大であった。それに加えて大津波が押し寄せたのだった。とてつもない海底からの突き上げにより一連の巨大な津波が生じ、その第一波は地震から30分以内に沿岸を襲った。 津波になすすべもなく 東京から約226km北で1971年から運転されていた東京電力福島第一原子力発電所では、この地震によってすでに停電していたものの、非常用バックアップシステムが適切に機能していた。そこを津波が襲った。発電所の防犯カメラによる映像が、まさにその一瞬をとらえている。原子炉の正面で、高さ約6mの防波堤に守られた浅い港湾内を漂う小船。その防波堤のすぐ後ろから巨大な波がうねり迫ってくる。 高さ約14mにも達した津波は、すべての安全措置を乗り越えた。原子力発電所施設は急速に浸水し、バックアップ用のディーゼル発電機は機能を停止した。この全電源喪失が壊滅的な悪循環を引き起こし、チェルノブイリ原発事故以来最悪の被害をもたらすことになる。 冷却システムを失った同原発で、6基の原子炉のうち3基が過熱し始めた。数日のうちにこれら3基では溶融した核燃料により生じた水素ガスが充満して大爆発が起こり、4号機の建屋にも被害が及んだ。この爆発による放射性降下物の予測変化に基づいて日本政府は避難指示区域を広げ、15万人以上が自宅から避難した。一方、完全なメルトダウンを阻止するための必死の努力のなかで、高圧放水砲、消防車、ヘリコプターから何千トンもの水が原子炉に注がれ、その汚染水の大半が、最終的に海へ流出した。 廃墟と化した一帯 津波の第一波到来から予断を許さない状況が続いた約10日後、差し迫った原子力危機は収束した。しかし、この三重災害がいまも及ぼし続ける影響は実質的に予測がつかない。津波だけで死者が約2万人。避難者は15万人を超える。経済的損失は、24兆〜47兆円と推定される。海岸に沿って散乱した約2,250万トンの瓦礫を撤去する作業だけで数年はかかる。…

Japan's Triple Disaster Ocean & Human Lives

Japan’s Triple Disaster

» 日本語版 The chain of calamity now known as Japan’s Triple Disaster began with a…

Decoding the Mystery Fish Ocean Life

Decoding the Mystery Fish

Few marine animals capture biologists’ imaginations more than the mysterious, almost mythical coelacanth, a 5-foot-long…

Rebuilding Alvin: Loral O'Hara Ocean Tech

Rebuilding Alvin: Loral O’Hara

Since the beginning of 2011, Alvin, the U.S. science community’s only human-occupied submersible dedicated to…

Rebuilding Alvin: Rick Sanger Ocean Tech

Rebuilding Alvin: Rick Sanger

Since the beginning of 2011, Alvin, the U.S. science community’s only human-occupied submersible dedicated to…

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